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化粧品メーカー様必見! 毛髪評価試験で商品力を証明 - 毛髪評価試験の活用法①
ヘアケア・化粧品
2025年6月20日
毛髪表面特性試験 ~さらさらを評価する~
毛髪表面特性試験とは?
毛髪の『すべりやすさ(MIU)』と『ざらつき(MMD)』を測定する試験です。
シャンプーやトリートメントなどのヘアケア製品などを毛髪に処理し試験を行うことでその違いをわかりやすく見える化(数値化)します。
たとえば、シャンプーのみを行った毛髪とシャンプー+トリートメントを行った毛髪の2種類を測定すると、シャンプーのみの方がすべりにくいことが数値化されます。
対象アイテムは?
シャンプーをはじめとするヘアケア製品全般が対象です。
測定方法は?
毛髪のキューティクル方向をそろえて、スライドグラス上に1㎜間隔で並べて測定用サンプルを作ります。
試験機に測定用サンプルをセットし、毛元から毛先の方向に向けてセンサーをすべらせたときの摩擦抵抗を見ることで、その毛髪の『すべりやすさ』を評価することができます。
※毛髪サンプルの作製~測定は温湿度の影響を避けるため、一定の環境下で行います。
結果は?
すべりやすさ(MIU) | ざらつき(MMD) | |
---|---|---|
シャンプーのみ | 0.391 | 0.002 |
シャンプー+トリートメント | 0.300 | 0.002 |
☆ざらつき(MMD)は数値の変動がほとんどないので、すべりやすさ(MIU)で変化を確認します。
数値が小さい=摩擦抵抗が小さい
⇒「トリートメントをした方がすべりやすくなる」ということが分かります!
ヘアケア製剤の開発にご活用ください!
ヘアケア製剤の開発時、複数の試作品から絞り込みを行う際などに、さまざまな角度から毛髪を評価できる比較試験が大いに役に立ちます。
毛髪表面特性は複数ある物性のうちの一項目です。より多角的に毛髪を評価したい場合には他の評価試験と組み合わせて実施することをおすすめします。
毛髪表面特性試験の詳しい内容、手順の動画は【こちら】から