消費科学研究所
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犬具強度試験のQ&A

包装資材・その他雑貨

2025年6月20日

弊社ではペット用品の試験を行っていますが、中でもリードや首輪、ハーネスの強度試験を多くご依頼いただいております。

今回はご依頼時に良く受ける質問についてQ&A形式でまとめてみましたので、試験をお考えの方は参考にしてください。

Q:犬具の引張強度試験はどこを引っ張るの?

A:一般的にリード、首輪、ハーネスの強度試験を実施する際は以下の部分を固定して引っ張ります。

リード
スナップとひも部分
首輪
首輪部分とリードを繋ぐカン部分
ハーネス
胸部にあたる部分とリードを繋ぐカン部分

*リードは持ち手部分の固定はしません。
全長が短いリードの場合はスナップ部分と持ち手部分を固定して引っ張ることができますが、
一般的な長さのリードは試験機の制約上、持ち手部分とひも部分を固定して引っ張ります。

Q:同じ商品でサイズ展開があるが、どれか1つのサイズを試験すれば良いか?

A:強度試験は破断時の強度を測定します。金具や本体に使用するテープの幅等が変われば、破断強度も変わる可能性が高いです。したがって、同じ商品でもテープの仕様が異なる場合、1つのサイズのデータが他のサイズのデータの代用となることはありません。

Q:同じ商品で色展開があるが、全ての色について強度試験を行う必要はあるか?

A:犬具に使用されている素材が同じで、色だけが異なる場合は色によって破断強度が変化するケースは少ないと考えられます。代表1色の強度試験で報告いたします。

Q:革製の犬具は同じ商品でも強度試験の結果がバラつくって本当?

A:革は同じ1頭の革から採取したものでも、採取する部位によって革の強度が変わります。
一般的には腹部分より背中部分から採取した革のほうが強くなる傾向にあります。
したがって、バラつきを考慮する場合は革製犬具の場合は複数サンプルでデータを採取する方が良いです。

Q:特殊な形状の犬具の強度試験も可能か?

A:既存の試験方法で対応できない場合は、依頼者様と事前にどの部分を試験機に固定して引っ張るか等を相談し、試験方法を提案いたします。

今回、掲載した内容以外でもペット用品に関する試験について疑問がございましたら、気兼ねなく消費科学研究所までご連絡ください。