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細菌の増殖 シリーズ②~細菌が増えるのを抑えるには!~

食品

2023年9月8日

こんにちは!食品部門に所属している検査員です。

残暑が厳しいですが、食中毒対策はどのようにされていますか?

前回、「細菌の増殖 シリーズ①~増殖の仕組み~」で、細菌がどのようにして増えるのかということをご紹介しました。

細菌は、"栄養と水分と温度の3つの条件”が最適に揃い、そこに”時間”が加わることでさらに増殖します。

これらの条件を1つでも管理することができると、細菌の増殖を抑えることができます。

今回は、暑い時期の温度上昇に着目し、細菌の増殖を抑える対策方法をご紹介します。


★・・・ちょこっとメモ・・・★

細菌が増えるとどうなる??

細菌が増えた食品は、食中毒の原因となる恐れがあります。

『食中毒』とは、食中毒の原因となる細菌やウイルス、有毒な物質がついた食品を食べることで、腹痛や下痢、嘔吐、発熱などの症状を起こす健康被害を言います。

食中毒の原因となる細菌には、増殖スピードが速いものや、少量の菌でも食中毒を引き起こすものなど、さまざまな種類があり、場合によっては命を落とす危険性があるため、注意が必要です。

 

≪細菌が増える季節にご注意!≫

温度に注意して細菌の増殖を抑えましょう!

①厨房内の常温での食材放置は危険です!

冷蔵や冷凍保存しなければならない食材は、細菌の増殖を抑えるため、速やかに、冷蔵庫や冷凍庫で保存しましょう。

②食材の解凍は、常温放置ではなく、冷蔵庫で!

常温での解凍は、細菌の増殖を促すことになりますので、食材の使用量を確認の上、前日から冷蔵庫で解凍しましょう。

③食材は、中心部まで十分な加熱を!

食材は、中心部75℃、1分以上の加熱をしましょう。

加熱された食材は、基本細菌の増殖は少ないと思われますが、中心部まで加熱ができていない状態で常温放置をすると、残存した細菌が増殖して食中毒になる危険性が高くなります。

食中毒を予防して、まだまだ続く残暑を元気に乗り切りましょう!


消費科学研究所では、食品の細菌数を調べる細菌検査や各種食中毒菌の検査も実施しています。

食品衛生に関する困りごとや悩みごとなど、お気軽にご相談ください。