消費科学研究所
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カビが生えたそのお菓子、本当に未開封ですか?

食品

2025年9月19日

「封を開けていないのに、お菓子にカビが生えている・・・
期限切れでもないのにどうして?」

このような不思議な経験をされたことはありませんか?

未開封の商品でカビが生えることは滅多にありません。そもそもカビは酸素がないと生育することができないため、しっかりと密閉されていればカビが生える確率は低くなります。

ではどうして未開封の商品でカビが生えるのでしょうか。

その原因の一つが『ピンホール』と呼ばれるものです。

〇ピンホールとは

ピンホールは商品の包装袋などに生じる『針で刺したような小さい穴』を指します。

ピンホールができる理由は様々です。今回はその中から3つご紹介します。

①鋭いものが突き刺さって生じるもの
魚の骨や串焼きなど、尖ったものを含む食品で生じやすいピンホールです。
乾燥剤などが原因になることもあります。
 
②折れ目による疲労によって生じるもの(屈曲疲労)
針金を何度も同じところで曲げ続けると、折った部分が切れやすくなりませんか?
プラスチック包材でも同様の現象が起こります。
③摩擦により生じるもの
商品配送時に生じやすいピンホールです。
擦れて穴ができるだけでなく、摩擦熱によってプラスチック包材が溶け、穴になることもあります。
 

ピンホールは極めて小さい穴ですが、空気と共に酸素は流入するため、ピンホールに気付かないまま商品を放置していると、「封を開けていないのにカビが生えた」という奇妙な現象が起こることになるのです。

こんなに小さな穴でも
カビは生育します!

弊社ではピンホールの有無を調べる試験の他にも、食品に関する様々な試験を実施しています。お困りごとやご相談があれば、是非お気軽にお問い合わせください。