消費科学研究所
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『パンに混入物?(虫? カビ? それとも?)』 ~クレーム事例・パン編その②~

食品

2023年11月10日

弊社に届く異物検査依頼の商品のうち約半分は、パンや菓子であることが多いです。

(消費科学研究所調べ)

今回も、前回の“パン編その①”に引き続き “パン”の事例をご紹介します。

【事例その②:食パンにカビが生えた】

パンを確認してみると、確かに、パンの白い部分に“緑色の箇所”が見られます。

食パンは当日製造されたもので、通常、目視でカビが確認出来るようになるには、最低でも数日はかかるはずですし、時間的にもカビが発生するには早すぎます。

拡大鏡で観察してみると、緑色の箇所にカビの菌糸や胞子は認めず、カビではなさそうです。

パン生地の一部が緑色になっているような・・・・・・。

ヨードデンプン反応では、紫色に染まったため、デンプンの可能性が高まりました。

工場の製造工程を確認してもらった結果、直前に、抹茶生地のパンを製造していた事が判明。

その抹茶生地の一部が、通常の白い食パン生地に付着したものと推測されました。

※写真はイメージです。

この事例のように、石や金属等の“いわゆる異物”ではなくても、その製品には使用していない原材料が付着、混入することで、“異物”と誤認されてしまうこともあります。

原材料の管理と、製造する製品が変わる際には清掃を徹底することで、異物混入は未然に防ぐことができます。異物混入防止の観点からすると、整理・整頓、清掃はとても重要です。

<消費科学研究所では、製造や販売に従事している従業員様向けのセミナーを行っています。>

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